小児耳鼻咽喉科
2018.05.22
小児は耳鼻咽喉科の病気にかかりやすい
小さいお子さんは、は中耳炎、副鼻腔炎、扁桃炎など、耳鼻咽喉科の感染症にかかりやすいです。免疫が未熟である上に、集団で生活することが多いためです。
耳鼻咽喉科の炎症は、急性期の強い痛みや高熱の苦痛も辛いですが、長引いて慢性的に聞こえが悪くなったり、睡眠が十分取れなかったりして、生活の質や成長にも関わることがよくあります。副鼻腔炎の鼻汁は鼻の奥に溜まって、寝るとのどに流れることが多いので、なかなか治らない夜や朝のたん絡みの咳は、たいてい副鼻腔炎が原因です。
耳鼻咽喉科専門医を受診して、早期に診断と治療を受けていただきたいと思います。
小さいお子さんは自分で症状を訴えない
小さいお子さんは、自分では症状を訴えないため、保護者の方が気づいていないのに中耳炎を起こして、長期間難聴が続いていいることがよくあります。成長や学習に障害が出るだけでなく、放置すると、大きくなっても耳が弱いままになることもあります。
当院では、子供さんの診察時には耳症状の訴えがなくても、毎回鼓膜の内視鏡写真を撮影してファイリング・システムに記録しています。症状の訴えがない中耳炎を見逃さないようにするためですが、さらに鼓膜所見のわずか変化もわかりますから、中耳炎の診断は格段に正確になり、最適な治療を行うことができます。
局所麻酔で鼓膜チューブ
とくに免疫が未熟な2歳未満の小さいお子さんでは、秋から春まで繰り返し急性中耳炎になって高熱や痛みを繰り返すことがあります。抗生物質や鼓膜切開で一時的に軽くなっても治りきらずに反復します。このような時には鼓膜にチューブを入れることによって治癒可能です。
大きな病院で全身麻酔で行われることもある手術ですが、当院では局所麻酔で行いお子様とご家族の心的負担を減らすようにしています。
2歳未満の反復性あるいは遷延性の急性中耳炎をうまく治せないと、3、4歳以降になって、中耳に液が溜まって聞こえが悪いのが続く、滲出性中耳炎に移行してしまうこともあります。鼓膜チューブは、滲出性中耳炎の治療としても行いますが、3、4歳の滲出性中耳炎に対するチューブ留置は、局所麻酔では難しく、全身麻酔が必要になることがしばしばあります。。
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