長引く子供の副鼻腔炎
2021.12.21
副鼻腔炎の鼻汁の中には細菌と大量の起炎物質が含まれています。
鼻汁を溜めたままでは、いくら薬を飲んでも効きません。
しかし副鼻腔炎の鼻汁は、主に鼻の奥に溜まるし、粘り気がとても強いので、鼻をかんでも出てきません。
鼻汁を奥の方までしっかり吸い取ることが大切なのです。
当院では、小学生以上のお子さんなら、局所麻酔液で痛くないようにした上で、吸引管でしっかり吸引をおこなっています。総鼻道(メインの息の通り道)を奥まで吸引するだけでなく、中鼻道(副鼻腔との交通路の開く部位)、下鼻道(サブの息の通り道)までしっかり吸引します。
乳幼児でも、オリーブ管(丸いガラスの吸引管)による鼻の前の方からの吸引で不十分な時は、あまつ式という、鼻に入る管の部分が柔らかいシリコンでできた吸引管で、奥まで吸引します。
子供には“慢性副鼻腔炎”はほとんどなく、“急性”を繰り返しているのです。しっかり鼻汁を吸引して、適切な薬を使えば、早く治すことができます