義母と娘のブルースの鼻血の止め方
2018.09.11
火曜夜の「義母と娘のブルース」は人気も高いそうですが、なかなか面白いドラマです。今回のドラマの中で、主役の綾瀬はるかさん演じる宮本さんが、興奮して鼻血を出してしまった佐藤健さん演じる店長に鼻血の止め方を指示するシーンがあるのですが、これがいつも私が患者さんに指導しているとおりの止め方でした。
宮本さんは、まず店長を椅子に座らせ、下を向かせながら鼻をつまませます。鼻血が出たらあわてず、おちついて椅子に座り、下向き加減にすること。上を向くと血がのどに回り、あるいは鼻の奥の方で固まって、かえって良くありません。たいていの鼻血はキーゼルバッハ部位と呼ばれる、鼻中隔の前の方から出ますので、鼻をつまむと圧迫止血できるのです。
あまりに理想的な止め方だったので、脚本家の方か演出の方が、きっと自分が鼻血が出て、耳鼻咽喉科医に指導されたのではと思ってしまったぐらいでした。
ただし、宮本さんがいなくなってから店長はティッシュを鼻に詰めていましたが、これはダメです。ティッシュを鼻に詰めるとかえって鼻粘膜を傷つけて、鼻血を繰り返すことがあります。ティッシュは宮本さんが指示してくれたように、手や周りを汚さないために鼻をつまむ手に持つだけにして、鼻に詰めない方が良いのです。
鼻血は暑い夏に出やすいので、これから雨が降るごとにどんどん涼しくなっていく季節である今よりも、もっと早い次期に放送して欲しかったような気もします。