スギ花粉とダニの舌下免疫療法の併用
2019.07.12
当院では2014年、シダキュアが発売された時からスギ花粉の舌下免疫療法を開始し、その後ハウスダストの本体であるダニの舌下免疫の治療薬が発売されてからは、ダニに対する治療も行ってきました。
スギ花粉症とハウスダスト(ダニ)の両方にアレルギーがある方は少なくありません。しかしスギ花粉とダニの舌下免疫療法の併用に関しては、はっきりした指針がありませんでした。
最近になってようやく、日本における舌下免疫療法の開発の中心となった先生方から、正式のガイドラインではないものの、併用療法の目安が出されてきています。当院でも、それらに従って、併用療法を行っていきます。以下はその方法の概要です。
1 まず片方の治療から開始し、1ヶ月以上経って問題のないことを確認してから他方を追加する。
2 同時間帯に5分間隔で、スギ→ダニの順番で両方を投与する。
一般的には、スギの治療薬は副作用がほとんどないのに対し、ダニの方は口の中のかゆみや腫れなどの局所の副作用が時々見られるので、同時間帯の服用するにしても、5分開けてダニの方を後にします。
ただし、ダニの副作用が明らかに見られた患者さんでは、朝にダニ、夕方にスギを投与するようにします。ダニの副作用も、大多数の患者さんで治療開始後しばらくすれば治りますので、そうしたら同時間帯に両方を投与するようにします。