2018.05.09
- 鼓膜切開をすると中耳炎がくせになりますか?
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鼓膜切開は重症の急性中耳炎で、痛みや熱がすぐに改善しそうもない場合にしか行いません。もともと重症で繰り返しやすい中耳炎に行いますので、切開したからくせになるのではありません。
急性中耳炎が重症になりやすいのは、お母さんから受け継いだ免疫が切れる生後半年から、自分で免疫をつくれるようになる2歳までの間なので、鼓膜切開を行うのも主にこの年齢です。
ただし、切開した穴はすぐ塞がるので、中耳炎は一時的に改善するだけで、すぐ再燃することも多いです。特に小さいお子さんでは、中耳炎は繰り返すことが多いので、鼓膜切開は痛みや熱を早く取るのが目的と割り切った方ば良いかも知れません。
切開した穴にチューブを入れて、必要な期間鼓膜に小さな穴がある状態にすると、穴が開いている間は中耳炎になりにくく、なってもすぐ治ることが多く、その間に中耳炎が元から治っていきます。