副鼻腔炎
2018.05.22
副鼻腔は鼻と繋がる頬や前頭部の空洞で、上顎洞、前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞の4つが左右それぞれにあります。院長は大学病院勤務時から長年専門医として副鼻腔炎の診療に当たってきました。
副鼻腔炎の種類
急性副鼻腔炎:発症して1ヶ月以内
慢性副鼻腔炎:3ヶ月以上
小児鼻副鼻腔炎:急性炎症の繰り返しが多い
好酸球性副鼻腔炎:多発性の鼻茸、早期からの嗅覚障害、高率に気管支喘息を合併、血中にも好酸球が増加するなどが特徴の、難治性副鼻腔炎
副鼻腔炎の症状
①鼻汁←副鼻腔から出る粘性または膿性。時にくさい。
②後鼻漏←副鼻腔炎の鼻汁は、前よりも後ろ(のど)に流れやすい。
③鼻閉(鼻づまり)←鼻汁の貯留+粘膜の腫れ
④咳、痰←後鼻漏(鼻汁より咳が目立つことあり)
⑤嗅覚障害←嗅覚障害の原因の1位は副鼻腔炎
⑥痛み:成人の急性上顎洞炎→頬の痛み、歯痛
前頭洞炎、蝶形骨洞炎→頭痛←三叉神経←後頸部の筋肉の凝り
副鼻腔炎の検査
内視鏡検査
通常の電子内視鏡に加え、当院では狭い嗅裂や副鼻腔入口部付近の観察に、鼻内観察用細径内視鏡を用いています。
コーンビームCT←副鼻腔炎の正確で詳細な診断が可能で、一般のレントゲンと同様放射線被曝は少なく、従来CTに比べると検査料も安く、撮影の準備から結果の供覧まで数分で行えます。
(レントゲン検査)←CTに比べて情報は限定的、検査料は安価。
上顎洞超音波検査←妊娠中の方、小児
急性上顎洞炎の診断と経過観察
嗅覚検査:”におい評価表”
“オープンエッセンス”
血液検査:血中好酸球←好酸球性副鼻腔炎
アレルギー検査←アレルギー性鼻炎合併
鼻茸組織の病理検査←好酸球性副鼻腔炎の難病認定
副鼻腔炎の治療
急性→原因菌に感受性のある(=有効な)抗生物質
慢性→マクロライド少量長期投与
鼻汁の吸引(重要)
好酸球性副鼻腔炎→ステロイド、デュピクセント
難治例→手術
当院では、以下の手術を日帰りで行っています
内視鏡下鼻副鼻腔手術I型(鼻茸の切除、副鼻腔への交通路)
II型(前篩骨や上顎洞の単洞手術)
III型(前篩骨洞と上顎洞など複数洞の手術)
IV型(汎副鼻腔手術)、V型(拡大副鼻腔手術)が必要な場合、あるいはII型、III型であっても、出血などのリスクが高い場合は、入院や全身麻酔ができ、慈恵医大出身の副鼻腔手術に習熟した専門家がいるご紹介します。
詳しくは、下をクリック